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執筆者の写真mitsukeshisui

ジェイガー

更新日:6月29日

R.ジェイガーも人気のあった作曲家です。「あった」と過去にしては失礼ですが。吹奏楽曲が、演奏会目的よりも、コンクール目的で選曲されるほうが多い現状なので、その時代の流行のような傾向がでてしまうと感じます。曲の時間もコンクール枠に収まる曲というものが多い気がします(7分くらい)。1曲の中に、起承転結、序破急などが入るので、せわしなくなる傾向も感じます。交響曲や組曲形式にすると、曲ごとに設定もできますが、コンクール向きの曲ではなくなります。需要がなければ作曲する側も積極的にはならないと想像されます。


ジェイガーさんは、吹奏楽のための交響曲を書いています。交響曲は、ソナタ形式の楽章を含む、4楽章構成の曲とざっくりいっていいと思います。1と4は始まりと終わりでそれぞれ盛り上がりのある曲になることが多いです。2はゆっくりなバラード、3は3拍子の舞曲(ダンス)のようなお約束で作られることが多いです。ソナタ形式というのは、テーマになるメロディーをいろいろアレンジして曲を形作るお約束です。これもざっくり、ジャズのテーマとヴァリエーションをしっかり楽譜にしたような。ベートーヴェンの5番の頭のジャジャジャジャーンは1楽章の中で、細かくきざまれたり、ゆっくり長くなったり、ちょっとメロディーが変化したりなど展開していくあの感じです。

吹奏楽の響きとしては少し古い感じがします。吹奏楽は管弦楽などと比べると新しい音楽ですのでまだ可能性がいっぱいというわけで、そこが楽しくもあります。



ジェイガーさんの曲で人気は「シンフォニアノビリシマ」ではないでしょうか。2016年に市吹でもとりあげています。私は酸っぱい(失敗)記録が残って少し痛いので、別の音源で紹介します。

ジェイガーさんの作品の中で一番好きなのなは「ダイヤモンドバリエーション」です



管楽器をやっているものとしては、吹奏楽のための交響曲などを、演奏会でとりあげるのにはとても魅力的なのですが、吹奏楽は、管弦楽よりマイナーな音楽なので、一般の方への集客力がありません。ガッツリ吹奏楽曲を「いいなあ」と感じるのは、楽器をやっている人の中でもマニアックな人くらいかと感じます。プロの吹奏楽団でも、吹奏楽コンクール受けするような曲や、耳なじみのある曲で演奏会を構成しているくらいですから。プロの演奏会で、「第七の封印」「吹奏楽のための交響曲」「ダイヤモンドバリエーション」その他、がっつり聞いてみたいです。

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