Bach赤ベル終了?
- mitsukeshisui
- 1月4日
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次の練習日は10日なので個人的話題で。私の使っているトランペットはBach(バック、バッハじゃなくて)の180ML37Gというものです。トランペットを愛好する人にはバックの赤ベルなんて言われることもあります。真鍮(銅と亜鉛の合金、イエローブラス)の銅の割合が少し多めな真鍮(ゴールドブラス)ベルの楽器です。銅の割合が少し多いので真鍮といえば黄色というイメージより少し赤味を帯びています。
今はB♭管のMLボア37ベルでも何種類もありますが、昭和の頃はB♭管のMLボア37ベルでは)真鍮のラッカー仕上げ(通称 黄)、それの銀メッキ仕上げ(通称 白)、そしてゴールドブラス真鍮のラッカー仕上げ(通称 赤)のほぼ3種類でした。ヤマハの赤ベル楽器ははっきりと赤味を帯びているのがわかったので、「真鍮は黄色が正」と偏見をもつ私には、ゴールドブラスはあまり好きになれませんでした。ですがバックの赤ベルはラッカーの色が違うのか銅の比率が違うのかあまり赤味を帯びておらず深い黄色のような色でした。私が初めてバックの楽器を買った時は、まわりが白(銀メッキ)が多かったので白を買いました。ブラスというくらいですから黄色は好きなのですが、私は手入れマメな性格でなく、そういうユーザーだとラッカーはすぐ剥げるので。この楽器は今でももっていて時々使っています。
白を使っていた学生当時、同じ楽団に赤ベルを使う友達がいて借りて吹いてみると、なんと表現すればいいかはわかりませんが、私の好きな感じの吹き心地ですっかり気に入りました。しかし、当時の価格で245,000円、おいそれとは手がでません。自分の楽器を売ってもいくらにもならず出費のためのバイトが大変になるだけでした。結局、白ベルを使い続けました。後輩が楽器を買うときについて行って、とりあえず赤もすすめるみたいなこともして、赤が選択されると羨ましさいっぱいで吹かせてもらうというようなこともありました。
新潟に就職が決まって新潟来て、学生のときよりは小遣いもでき、新潟のことはよく知らない当時でもあり、とりあえず新潟のヤマハに物色に行ったのでした。新潟に来る前は銀座のヤマハのスタッフにお世話になっていまて、新潟にもヤマハができると教えてもらっていました(今の場所でなく伊勢丹の横あたり)。新品を見ると、私の楽器からは時代が進んで製造番号も20万台、ケースも変わっていて、楽器とは関係ないのですが、なんとなく違和感あって「購入」の決断はつきませんでした。このとき店員さんが「中古で出た楽器がありますがみてみますか」といって持ち出してきたのがこの楽器でした。まず、赤だったことにびっくり、そして状態のよさにびっくり。新品と変わらんよと思いました。傷はもちろん、ラッカーの手擦れ一つありません。そして新品Bachの臭い。めちゃくちゃ弱いケースの握りの金具に使用痕がありません。私が練習に一週間使ったら付くであろう使用痕がないのです。難点といえば70年代終わり頃、一時期(1年くらい?)日本仕様モデルだけのサービス仕様で、3番管にウォーターキーと楽器ケースカバーがつくというのがあり、その仕様の楽器だったことです。バックは3番管にウォーターキーが無いのが今でも定番ですから。まあ、それは黄の楽器のパーツと同じですからカスタマイズはできます(高いので今でもそのままです)。極め付きで価格にびっくり、確か98,000円だったような?天下のヤマハがこの楽器の価値知らないんじゃねとも思いましたが。私は耳が悪いので、その頃はチューナーも一般的になってきていて、友達にチューナーを見てもらいつつ、自分の感覚で標準音域を発音。12番時は高め、2番低めとなるも、自分のイントネーションがよければもっていけ、HighBb前後も高めにならず音程バランスのよい楽器とも確認。こうなると「天の声」は大きくなるばかり。購入とあいなりりました。
お気に入りの楽器を手に入れて練習意欲も満々、吹くのが楽しくなりました。ラッカーの楽器なので丁寧に使っていたのですが、既に40年以上、ラッカーは剥げてきました。傷も付けないよう気を付けていましたが、譜面台が倒れてきた、ステージ用の立派な金属製の譜面台にリハーサル中に当てる、本番登壇のときにコツンとあてる(涙)など重なり、小さな傷ももつようになり。最近では、楽器ケースを開けたところに椅子の上に置いたバッグから譜面台がコロリと落ちてきてカチンとか(涙)。つい最近は気づいたら、3番管ストッパーねじが1つ脱落(今はこれだけで2000円近く)。 友達には、楽器も消耗品だよそろそろ買い換えたらとも言われるので。物色はしているのですが、最近のバックは私のイメージするバックと少し違う感じで購入に至らず。だいたい今は50万円以上もするようになり、先の短いものが手を出す価格ではありません。昔の2倍です。
ああ、これも日本的感覚かもしれません。海外(アメリカなど)は個人所得のレベルがあがっていますから昔と似た値段感覚かもしれません。日本は個人所得が世界の動きからするとうん十年前と大差ありませんから。昔、東南アジアへ旅すると物価の安さに驚きましたが、その国の所得水準からみたら安くはないのです。それと同じ状況に日本はある気がします。欧米の人が日本へ来たら「なんて安いの!」でしょう。逆に日本人が欧米に旅すると「なんて高いの!」となるでしょう。所得水準ってどうやって上げるのでしょう?それ上がらないと年金も低いままです。 新しい楽器、、、なんてネット検索しているところに、バックの赤がラインナップから外れるとかの話が、ほんとなの?買うことはなくてもちょっと寂しさ感じます。赤の人気は高くないことは感じますが。年末には、日本のトランペット界の重鎮、北村源三さんが亡くなったというニュースも。そういう年代ですから仕方ありませんが、寂しいです。そういう話を聞くといよいよ私の番も来るなあと覚悟してしまいます。
楽器の良し悪し、あるとは思いますが、これは楽器を吹く人にとっての重大関心事であって、その演奏を聞く人の関心事ではありません。私がバックを吹いた演奏と、プロがプラスチック楽器を吹いた演奏のどちらに聴衆が価値をつけるかといえばプロに決まっています。だいいち私は、プロがすらすら演奏する楽譜が私にとっては演奏不能となることが多すぎます。お気に入り楽器は、使う人の演奏モチベーションを上げてくれますが、演奏価値までは上げてくれません。それはその人のスキル次第です。ということで今年も下手の横好きを頑張っていきたいと思います。
(KITA)

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